リスタート

埼玉県上尾市にある障害者多機能型事業所(就労移行支援、就労継続支援B型)、
あしたのタネ上尾駅前利用者のOと申します。

このたび就職が決まり、
こちらの事業所を無事卒業することとなりました。

精神障害を抱えながら1年と8ヶ月こちらに通所しました。
初めは安定して通所することを目標にしました。
徒歩圏内にあるため、体力面の負担はありませんでしたが、
精神面では自宅での出来事や事業所内の環境にかなり左右され、
気持ちの波が大きく変化しました。
スタッフの方から「なんでも相談してください」と言われても、
『自宅の問題なんて誰にも解決できない』と考え、
相談するのは時間の無駄だと思っていた時期がありました。

それでも、自分の気持ちを声や文字にして誰かに伝えることで、
相手が相槌を打ったり、解決策を模索してくれたり、
心配してくれる表情を見せてくれたりして、
少し気持ちが楽になることもありました。

就職活動は半年前からスタートしました。
スタッフの方には書類作成のサポートや
説明会や面接にも同行していただきました。

私は長いブランクがあり、働きたくないというよりも、
就職活動が怖かったのです。
ハローワークの職員さんや面接官に
どんな言葉を浴びせられるか不安で動けませんでした。

一人では就職活動ができなかった私と共に、
スタッフの方が就職活動をサポートしてくださったおかげで、
今回の就職に繋がりました。

就労移行支援事業所は基本的に通算2年間利用することができます。
自分に合う事業所を見つけることは簡単ではありません。
数多くある就労移行支援事業所の中で、
あしたのタネ上尾駅前が私にとって
一番合っていたのかは断言できません。

スタッフの方に突っかかったり、
退所しようと思ったことも何度かありました。
それでも退所せずに続けられたのは、
自分自身を知ることができたからだと思います。

長い間居場所のなかった私が、
どのような環境であれば安心して過ごせるのか、
逆に不安やストレスを感じるのか、
それを知る術がありませんでした。

「どのような環境がストレスに感じますか?」
障害者雇用での就職活動中に数社の面接で受けた質問です。

もしもあしたのタネ上尾駅前が
私にとって毎日いつでも
安心快適な場所であったならば、
「特にありません。どんな環境下でも穏やかに過ごせます。」
としか答えられません。
この答えでは企業側が安心して
障害者雇用として雇うことはできません。

しかし、いろいろな場面に遭遇できる場所であったおかげで、
自分にとって苦手な環境を含めた得手不得手を、
頭の中で考えるよりも裏付けのある
自己分析を行うことができました。
結果、面接において自分自身について
伝えることのできる武器を持つことができました。。
ただ楽しく安心して過ごすだけの環境では、
決して得られなかったでしょう。

(事業所内は穏やかな雰囲気ですので、誤解なきようお願いいたします。)

最後に、私が一番力を入れていた作業、
UVレジンのアクセサリーやキーホルダーの作品たちの画像で
締めくくろうと思います。

お世話になりました。